準不燃合板について

当社の準不燃合板は、国内で流通しているスギ構造用合板(JAS品)を使用し、不燃薬剤を含浸して準不燃化処理を施した合板です。
建築基準法施行令を満たす必要があり、当社で取り扱う準不燃合板は、全て国土交通大臣認定品となります。木造・非木造建築問わず使用することが可能です。
※下地兼仕上げ対応

認定番号 QM-1106
樹種 スギ構造用合板
板厚 12mm~28mm ※12mm以外は受注生産対応
製造方法 減圧加圧含浸

防火認定と防火材料について

建築基準法における「内装制限」とは、定められている規制の1つで、人が集まるような施設等で壁や天井に防火材料を使用することで、火災が起きた場合、火の燃え広がりや煙(有毒ガス)の発生を遅らせることを目的とし、安全に避難させるために設けられています。
火災時に人命危険が想定されるような建物では、防火材料を用いることが義務付けられています。

防火材料とは、建築基準法の「防火認定」が適用された材料のことです。
細かな条件として、加熱開始後から一定時間以下3つの要件を満たすものが防火材料と認定されます。

  1. 燃焼しないものであること
  2. 防火上有害な変形、溶解、亀裂その他の損傷を生じないものであること
  3. 避難上、有害な煙またはガスが発生しないこと

「建築基準法施工令第108条2」より

防火材料では上記のような性能が持続する時間に応じて『不燃材料』『準不燃材料』『難燃材料』の3つに分類されます。
建築用とや規制内容に応じて使い分けることが一般的です。

総発熱量 8MJ/㎡以下 最高発熱速度10秒以上継続して200kw/㎡を超えない

特殊建築物の用途・規模と内装制限一覧表

用途等 対象となる規模等 内装制限
耐火建築物 準耐火建築物 その他 居室 通路等
1 劇場・映画館・演芸場・観覧場・
公会堂・集会場
客席の床面積合計が
400㎡以上のもの
客席の床面積合計が
100㎡以上のもの
壁、難燃以上(床面積
1.2m以下の部分は除く)
準不燃
材料
2 病院・ホテル・旅館・下宿・
共同住宅・寄宿舎・児童福祉施設等
3階以上の部分の床面積合計が
300㎡以上のもの
床面積合計が
200㎡以上のもの
2階の部分の床面
積合計が 200㎡以
上のもの
天井・難燃以上(3階以
上に居室を有するもの
準不燃以上
3 百貨店・マーケット・展示場・
キャバレー・カフェ・ナイトクラブ・
バー・ダンスホール・遊技場・
公衆浴場・待合・料理店・飲食店又
は物品販売業を営む店舗
(床面積100㎡以内は除く。)
3階以上の部分の床面積合計が
1000㎡以上のもの
床面積合計が
200㎡以上のもの
2階の部分の床面
積合計が 500㎡以
上のもの
4 自動車車庫・自動車修理工場・
映画スタジオ又はテレビスタジオ
全部 壁・天井とも
準不燃以上
5 地階又は地下工作物内に上記
1・2・3の用途の居室をゆうするもの
全部 壁・天井とも
準不燃以上
6 大規模建築物 階数3以上で延べ面積500㎡超 難燃材料
(床面から1.2m以下の
壁を除く)
階数2以上で延べ面積1000㎡超
階数1以上で延べ面積3000㎡超

白華現象

白華現象とは、不燃・準不燃木材の表面に、薬剤が白色の粉末状になって染み出すことです。
生産加工時に内部へ深く薬剤を含浸することで、白華・結露を抑制しておりますが、使用する環境によっては、白華現象は避けることが出来ません。

■白華現象の主な原因
空気中の水分と木材に浸透した薬剤が化学反応を起こし、それが乾いて結晶化するというのが一般的な解釈となります。

■白華現象が起きたら
水溶性の薬剤を使用していますので、お湯にひたして絞った布巾で拭き取っていただくことが可能です。安全を見て余剰に薬剤を含浸させており、溶出・白華により準不燃合板の性能を下回ることはありません。

  • ※白華写真ー拭き取り前

  • ※白華写真ー布巾拭き取り後

施工注意事項

  • *雨漏れや結露などにより製品が濡れないよう、適切な施工を行ってください。
  • *湿気を避けるよう管理していただき、平積みにし、換気の良い屋内での管理をお願いいたします。
  • *納品後、施工中に結露した場合は乾いたウエスなどで拭き取っていただき、十分に乾燥してから使用してください。
  • *湿潤状態が続いた場合には、木材の腐食や難燃剤の溶出などの製品劣化に繋がる場合があります。
  • *施工後、通常の試用期間中に、難燃薬剤の著しい溶出等が見られ、防火性能が失われる可能性がある場合には、製品の交換を検討してください。
  • *購入後、外部仕様を起因とするクレーム等の補償は対応できかねます。

不燃合板と防炎合板の違い

不燃と防炎の違いは、「法律上の違い」と「燃え方の違い」があります。

製品 管轄省庁 法律 燃え方の違い
不燃合板 国土交通省 建築基準法 燃え抜けない 火が裏面まで貫通しない
防炎合板 総務省消防庁 消防法 燃え広がらない 容易に着火せず延焼しない

※扱う法律と管轄している省庁が異なるため、どちらが燃えないかを明確にすることは不可能です。

お問い合わせについて

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